〜哲学の小径:世界の捉え方が変われば、問いが変わる〜

エンパワメントフィロソファー
ひぐちまりです。

哲学をすると
普段当たり前としていて考えもしない事が
大きく揺らぐことがあります。

「疑いもなく、これまではこうだと思っていたけど、
 実はそうじゃないんだ!」

そうやって世界の捉え方が変わると
起きる現象に対しての捉え方も変わり
問いも変わります

問いが変われば、導き出される答えも変わり
行動が変わり結果は変わります

私は哲学に出会うまで、
実存主義哲学をバックボーンにした
心理学やコーチングを主に学んでいました。

その時の出来事への私の問いは
「なぜ、私はこう考えるんだろう?」
「私が〇〇できないのはなぜだろう?」
「あの人は、なんであんなことするんだろう?」
「あの人は何を考えて、ああいうことを言うんだろう?」
など、限りなく実存的で、
自分目線の問いでした。

自分の内面を探り、
相手の内面を探っていました。

ところが哲学を学んだことで
特に、構造主義以降の哲学を学んだことで
世界に対する新たな捉え方が生まれました

構造主義とは
「二十世紀最大の人類学者」と呼ばれる
フランスの文化人類学者レヴィ=ストロースによって、
時代のメインストリームに押し上げられた思想です。

レヴィ=ストロースの行き着いた答えとは
「個々人は主体的に思考し行動するのではなく、
 共同体の秩序という、無意識下にある
 『構造』に従って思考し行動する。
 すなわち、主体(私)は
 構造に規定されている
というものでした。

しかも、無意識下にある構造は
自力で変えることができない。

つまり
「理性を持った人間ならば、変えることができる」という
これまでの実存主義的考えを否定し
新しい時代を拓きました

これを知ったからといって
無意識下にある「構造」の性質を
コントロールすることはできません。

ところが、構造的視点を持つことで
一段「俯瞰した問い」を生み出すことはできます

それによって、
例えば、これまでの
「私は、なぜこう考えているのか?」という問いは
「どのような構造が、私にこう考えさせているのか?」
に変化し、
これまでの
「あなたは、なぜそう感じているのか?」という問いは
「あなたにそう感じさせている構造は
どのような性質を持っているのか?」
に変化します。

これまでより、状況を、現象を
俯瞰して見ることができるようになり、
感情に絡め取られず
前よりも冷静に効果的に
判断ができるようになってきます。

特に意見が合わない人とのやりとりの時に
「相手」にフォーカスするのでなく
「相手をそうさせる構造」にフォーカスすると、
これまでにない可能性が生まれます。

やってみてね。

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