エンパワメントフィロソファー
ひぐちまりです。
先日開催した弊社が主催する
哲学サロンTPP(The Power of Philosophy)の勉強会で取り組んだのは
現代思潮の最先端、ポスト分析哲学。
「知のアナーキズム」とも呼ばれるポール・ファイヤアーベントの名言
「理性よ、さらば」に痺れた。
「複雑性と多様性に満ち、
一つの基準ではもはや捉える事のできない
この世界を
自分の知っている基準にこだわり
その基準にはまらないものを
拒否していないか?
何が正しくて、何が正しくないか
なんかにこだわる必要はあるのか?」
というポール・ファイヤアーベントの問いかけには
ドキリとさせられる。
大きな時代の変革期である今の時代
「常識に縛られるな!」
「常識の枠を壊せ!」
なんて、言う人は多い。
それを聞いて
「わかった」「なるほど」と思う人の中で
どれだけの人がそれを実践できているのだろう。
そもそも背景に沈んでいる
常識は、そんなに簡単に壊せるものではない。
枠を壊したと思っても
自分の中の感覚に頼っている限り
結局自分の枠の中で葛藤しているだけ、
そんなこともよくある。
哲学はそんな私たちに
自分を疑い、常識を疑う力を与えてくれる。
「何が正しくて、何が正しくないか」
という視点をちょっと横に置いて世界を眺めると
世界の見え方は変わる。
そのためにはまず
いかに自分が
「何が正しくて、何が正しくないか」という考えに
こだわり、縛られているかに気づくこと。
「理性よ、さらば!」