〜哲学の小径:自分に制限をかけるものの正体とは?〜

エンパワメントフィロソファー
ひぐちまりです。

「自分を変える」
「結果を出す」手法として
自分の内面や過去を見る、というものがあります。

私も哲学する前は
これをやっていました。

これをやることで、
多少気分が晴れたり、
自分に対する発見に、新しい可能性を
感じたりするかもしれません。

一方で、内面や過去だけしか見ないと
自分を俯瞰することができず、
客観視できず、
自分に都合のいい、信じたいことを信じ、
自分の考えは正しい、という思いを
強化していきます

なぜなら、人間にとって、
思い込みを覆すことは、痛みだからです。

これまで考えてきたこと
信じてきたこと
うまくいったやり方
学んだ知識を
信じたい、変えたくない。

変えたら、
それにかけた時間が無駄になる
それを信じた自分が馬鹿に思える。

そして、固定点の揺らぎは、
不安を呼び起こします

変わりたい、変わりたい、と言いながら、
そこから一歩踏み出せない理由が
ここにあります

そして
客観的証拠を無視したり、
都合の良い証拠だけに注目したり、
疑う自分さえ、騙そうとします。

じゃあ、なぜこんなことになるのか?

下記の、ある哲学者の見解が
参考になるかもしれません。

「なぜ人は、
 ねじ曲がった見方をしてしまうのか。

 それは私たちの心も
 進化の産物だから。

 人間が進化する過程で、
 生き延びるために
 都合の良いことを残して進化してきた。

 じゃあ、どういう風に
 都合がいいかと言うと、
 情報処理にかかるコストを
 節約することに都合がいいのです。

 森の中から
 巨大な動物が飛び出してきた時、
 それがトラだろうか?
 シマウマだろうか? と検証するより、
 深く考えず逃げる方が、
 生き延びやすい。

 そんな環境が想像されます。

 そうやって、思考には
 色々なバイアスが掛かり、
 論理的に考えることを
 妨げるのではないか

 ということなのです」

結局、自分に制限をかけるのも、
その制限を解くのも
自分でしかありません。

「自分さえよければ」と思うなら、
これまでの知識や成功に
執着していてもいいかもしれません。

でも、自他共に良かれと思うと、
何か社会に
新しい価値を提供したいと思うなら、
思考力が必要になってきます。

必要なことは
自分と世界を俯瞰する
メタ視点から取り組んでいくこと

哲学はその力をくれます。

●どんな時も、最高の自分を発揮する為に必要な「セルフエンパワメント力」の鍛え方を公開

関連記事

  1. 〜哲学の小径:「学ぶことによって愚かになる人たち」〜

  2. 〜撃沈しました(TOT)〜

  3. 〜哲学の小径:時代をリードする思考とは?〜

  4. 〜なぜ「哲学者トランプ」は思考力を鍛えるのか?〜

  5. 〜哲学の小径:「わかる」で世界が閉じる人、広がる人〜

  6. 〜哲学の小径:無意識の◯◯◯が人生に変容を起こす〜

  7. 〜知の最前線、東京大学監修の「心の哲学」を学ぶ〜

  8. 〜哲学の小径:充実した人生を生きるために〜

最近の記事 おすすめ記事